一日の衆院本会議で、民主党の小沢一郎代表は、自らの"所信表明"と位置づけた代表質問で、総選挙の政権公約として「五つの約束」を発表しました。そのなかで、後期高齢者医療制度の廃止や、子ども一人当たり月2万6千円の「子ども手当」支給、農業の戸別所得補償制度の創設などを"公約"しました。
問題はその財源です。小沢氏が掲げた唯一最大の方策は、「宮僚の天下りと税金の無駄づかいをなくす」というものです。予算を全面的に粗み替えることや、地方への補助金の廃止、特別会計、独立行政法人の原則廃止などで出てくるといいます。これらにより、"民主党政権"一年目は8.4兆円、二年目、三年目は14兆円、四年目は25.5兆円の財源が生み出せると力説しました。
国民を前にばら色の将来像を描きますが、なぜ5兆円にのぼる軍事費や年闇7兆円もの減税となっている大企業・大資産家に対する優遇税制に切り込まないのでしょうか。そこに切り込まずに予算を粗み替えても、"絵に描いたもち"ではないでしょうか。結局、国民に痛みを押しつけることになりかねません。小沢氏は、2012年度に行うとした最低保障年金を確立する「年金改革」は、消費税を財源にすると宣言しました。これは消費税増税につながるものです。 財界とアメリカという"二つの聖域"に切り込む勇気がないために、収入が少ない人ほど負担が重くなる「福祉破壊税」である消費税に頼らざるを得ないのです。
小沢氏は、「小泉政権以来の市場万能と弱肉強食の政治で生じたこの格差と不公平を放置すれば、日本の経済・社会は根底から崩れ、国民生活が崩壊する」として、「新しい仕粗み」への転換を表明しました。
それ自体は当然ですが、どう仕粗みを変えるのかは、相変わらず「官僚を中心とする国の統治機構の根本的改革」を語るだけです。貧困と格差の拡大など国民一生活の危機は、異常な大企業中心・アメリカいいなりというニつの政治悪が生み出したものです。宮僚中心の統治機構を変えればすべてうまくいくという主張を繰り返し、大宣伝することは、逆に自公政治の悪政を免罪することにつながります。
小沢氏は、あれだけ税金の無駄づかいを批判しながら、政党助成金の廃止を一言も言いません。"国営政党"と化している自らの足元を正せないのでは、「税金の無駄づかいをなくす」と言っても説得カはありません。これでは、「国民の生活が第一。」のスローカンが泣きます。
政府は後期高齢者医療制度などで、十月十五日に、最大千五百万人の高齢者を対象に保険料の年金天引きを強行しようとしています。「終戦の日」に天引きを実施した「8・15ショック」以上の「10・15ショック」が日本列島を襲い、国民の怒りが広がるのは必至です。前回(八月十五日)までの三回の天引きの対象者は、約八百八十万人でした。今回は、これまで保険料負担がなかったサラリーマンの扶養家族など、対象者が一気に約六百二十五万人増加します。四月からの実施を見送っていた二十九市区町村でも約九十万人の天引きが始まり、該当者はほぼ全員が保険料を年金から引かれることになります。組合健康保険などに加入しているサラリーマンの子らに扶養されている七十五歳以上の人(約二百万人)は、初めて保険料負担を強いられます。この人たちは、後期高齢者医療制度が始まるまでは保険料を負担してきませんでしたが、「負担の公平性」を口実に容赦なく取り立てられます。政府は当面、本来の保険料額の一割に「軽減」する方針ですが、その後は重い負担となってのしかかってきます。企業などで働いていて、健保本人だった七十五歳以上の人(約三十五万人)の場合、三月まで保険料負担は事業主と折半でした。しかし後期高齢者医療制度では、事業主負担がなくなるため、全額本人の負担となります。六十五-七十四歳の人(約三百万人)は、九割以上の市区町村で重い国保料の天引きが実施されます。
汚染米の不正転売問題は底知れない広がりをみせています。残留農薬やカビ毒に汚染された輸入米などが、保育園や学校、病院、福祉施設で給食に使われ、おにぎりとしてコンビニで販売されたことが次々に明らかになっています。一国民を不安に陥れているだけでなく、偽装されたコメを知らずに取り扱った業者が経営に打撃を受けるなど、問題は深刻です。
汚染米問題は、太田誠一農水相と白須敏朗農水事務次官のいっせい辞任にも発展しました。問題が広がる申、太田農水相は「じたばた騒いでいない」、自須次宮は「農水省に責任があるとは考えていない」と発言していました。国民の安全に背を向けた二人の辞任は当然です。しかし、これで政府の責任が明らかになったわけではなく、問題は解決していません。不正に転売した三笠フーズなど一部業者やそれを見逃してきた農水省の責任は明らかですが、食の安全をないがしろにする土壌を、自民党農政自身がつくりだしてきたことを厳しく問わなければなりません。
転売された汚染米の約八割は輸入米でした。汚染米と知りながら輸入したのも、工業用のりなどへの需要がほとんどないにもかかわらず「非食用」を建前に食晶加工業者に流通させたのも、農水省の責任です。政府は一九九三年のウルグアイラウンド(多国間通商交渉)で、米国などの圧カに屈してミニマムアクセス(最低輸入機会1-MA)米の輸入を受け入れ、九五年度いらい計八百五十万d以上も輸入してきました。そのうち一万七百二十八d(日本共産党紙智子参院議員調べ)は汚染米でした。コメは自給できるのに、無理を承知で不要なMA米を輸入し続けてきた政府に大きな責任があります。今回の事態で、農水省は汚染米を輸出国に返品すると決めました。返品は当然ですが、それにとどまらず、国際的義務のようにいってMA米の輸入を続けること自体をきっぱり中止すべきです。
積み上がった輸入米の早急な処分を迫られた農水省側が、業者に汚染米の買い取りを働きかけていました。農水省がコメを輸入し続けその売却を優先する限り流通への監督は期待できません。汚染米の流通経路は農水省もつかみきれておらず、全容解明にはほど還い状態です。仲介業者を幾重にも通じるなど、複雑な流通経路が浮かび上がり、国民を驚かせています。伝票で動かすだけのブローカーやぺ-パー会社もあり、汚染米を食用に偽装したり、価格つり上げにかかわっていました。
コメの流通が複雑化したのは、自民党政府が進めた規制緩和に大きな要因があります。小泉政権は二〇〇四年に売買業者を登録制から届け出制に変え、規制を完全に撤廃しました。コメ売買にだれでも参入できるようにしたことが、悪質業者の横行を許したのです。外国産米の輸入を続け、その流通を規制緩和でゆがめてきた自民農政の責任が明らかな以上、汚染米販売問題を業界の責任や大臣の首のすげ替えですますことは許されません。コメの貿易と流通を自由化する政策を根本的に見直し、食の安全に責任を果たす体制を築いていくことが急務です。
6月の県議会に自民党・公明党は、後期高齢者医療制度の「手直し」を求める意見書を提出しました。
山中たい子県議は討論で、健保や国保、扶養家族から引き離し、別枠の医療保険に加入させ、年金から保険料を天引き」という制度の根本問題を指摘。野党4党が提出した廃止法案が参議院では可決しており「手直しや改善ではなく、中止・廃止を求めている」と主張しました。意見書は自民党・公明党・自民県政クラブの賛成で可決されました。
65歳から74歳までの重度障害者がこれまでどおりの医療費助成を受ける条件に、県は後期高齢者医療制度への加入を条件にしています。こうした強制加入をしているのは、全国で10道県だけです。
山中県議は保健福祉委員会で強制加入の撤廃を強く求めました。山口保健福祉部長は「他県の動向や団体の要望を踏まえて検討する」と答弁。6月17日の定例会見では橋本知事が、市町村の意見を踏まえて検討する考えを示しました。
茨城空港は開港を2010年3月に控え、未だに就航見通しが立っていません。
2008年6月県議会で自民党県議は、一定の搭乗率に達しない場合に、航空会社に税金で欠損金を補ってやる「搭乗率保証」の導入を要求。清瀬企画部長は導入を検討する考えを示しました。
日本共産党の大内県議は「81万人の需要見通しは県民にウソをついたことになる。責任をとるべきだ」と述べ、改めて事業の中止を求めました。
県資料によると「茨城空港」関連事業費は、
空港本体整備-----約250億円
空港テクノパーク整備---約109億円
百里飛行場関連道路整備---約80億円
旅客ターミナルビル---約38億円
など、総額で500億円を超える額になっています。
こんなところに新空港を造る必要はない。むそれよりも成田や羽田へのアクセスが便利になるよう、力を入れて欲しい。(東京新聞6月3日付投書)
空港ターミナルの運営会社を募った際に、応募が一社もなかった時点で方向転換をするべきだった。搭乗率保証を導入するのであれば県民投票を行ってほしい。(朝日新聞6月3日付投書)
6月議会に政府に対して「二酸化炭素排出量大幅削減に向けた対策の強化を求める意見書」と「二酸化炭素大口排出源に対する削減義務化等実効ある温暖化対策を求める意見書」の二つの意見書案が提案され、「二酸化炭素排出量大幅削」の意見書が市長与党の自民系市議11人,公明党4人・民主党2人の計17人の賛成、小差で可決されました。
可決された意見書では、世界的に2020年までに二酸化炭素を削減する中期目標を決めることが課題になっているときに、それを2030年まで10年延期するものになっています。滝口隆一市議がどうなっているのかと、提案者である公明党の小野市議に問いただしたところ、同市議はつくば市が2030年目標を待っていることから「その思いを伝えるため」などと間違ってはいないと言い張り、民主党を含めた多数で可決したものです。
二酸化炭素排出の80%を占めているのは製鉄や火力発電所など産業界です。つくば市が環境間題に取り組んでいくことは大事なことですが、あわせて何よりも産業界の大口排出源にその責任を求めていかなければ、環境はよくなりません。
当初は「大口排出源削減義務化」の意見書にほとんどの議員の賛同が得られたようです。ところが、6月議会の最終日に「二酸化炭素排出量大幅削」の意見書が急遽持ち出されて16人の市議が「大口排出源削減義務化」の賛同から外れてしまい、可決された意見書からは大口排出源そのものの記述がなくなり、「大幅削減に向けた方針を明確にすること」などと、わざわざ政府に意見書を出すこともない記述になってしまいました。
もともと環境モデル都市構想は、産業界に弱い自民・公明政権の福田内閣が進めているものです。産業界に削減を強くもとめない自民・公明政権の元で、削減すべき二酸化炭素をむしろ6.2%も増やしてしまっているのが現実です。つくば市が環境モデル都市になるため、市議会が政府を擁護する意見書に固執するなら、市民に胸を張った環境問題への取り組みにならないのではと危倶するものです。それにしても、10年遅れの削減目標はいただけません。